本日のお酒はこちら!

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ポートシャーロット10年です!

 もう結構経ちましたが、自身への誕生日プレゼントとして先日購入しました。何にしようかと悩んで酒屋を彷徨いていました。欲しいお酒なんて無限にありますがネイキッドグラウス、ポートシャーロット10年、グレンファークラス105の3択まで候補を絞り、最初に店で見つけた方を購入しようと街に繰り出しました。そして先に見つけられたのがこちら。ネイキッドグラウスとグレンファークラスはまたの機会に、、。


  • ポートシャーロット10年の概要


・種類:ウイスキー

・カテゴリー:シングルモルト スコッチウイスキー

・価格:7000円前後

・定価での入手難易度:少し高い

・アルコール度数:50度

・特徴:ブルックラディ蒸溜所(またはブルイックラディ)がつくるブランドの一つ、ポートシャーロットのレギュラーラインナップです。

 スコットランドのアイラ地方(島)にあるブルックラディ蒸溜所では3種のウイスキーブランドと1種のジンを作っています。ノンピートのクラシックラディ、ピートを効かせたポートシャーロット、とてつもないヘビリーピーテッドであるオクトモア。ちなみにジンはボタニストを作っていることでも有名です。

 ブルックラディ蒸溜所はアイラという土地に重点を置く製法で有名です。原料である大麦の栽培は全てスコットランド内で行われています。その内40%近くはアイラ産です。他の栽培農場もボトルに明記されていたりします。製造工程も乾燥から熟成まで使用する原料含めアイラ島内で行うことを徹底しています。製造過程中は全て人の手で管理を行うというこだわりもあり、蒸溜所の魂と誇りを感じられますね。
 これら生産地の環境要因や文化に至るまで、製品をとりまくモノが及ぼす影響について、ワイン用語ではテロワールと言ったりするそうです。ブルックラディ蒸溜所はこのテロワールを意識し、取り入れた蒸溜所でもあります。

 ブルックラディ蒸溜所自体は1881年からとなりますが、稼働停止や閉鎖などを挟んでいます。そしてこのポートシャーロットが商品として誕生したのは2006年のこと(5年熟成モノ)。今回ご紹介するポートシャーロット10年が販売開始されたのは2018年とかなり最近ですね。

 元々フルーティーなクラシックラディを作っている長めの首を持つポットスティルを使い、ピートを焚いた熱で乾燥させた麦芽を使ったもろみを蒸留します。
 フェノール値(ピート臭さを数値化した値)は40ppmとアイラモルトの中でも平均的な癖の強さ。ちなみにボウモア12年は25〜30ppm、アードベッグ10年は55ppmほどとされています。ppm値だけで見ると40ppmのラフロイグと同じくらいですね。
 アメリカンオークのバーボン樽で熟成された原酒がファースト、セカンドフィル合わせて7割強。残り3割程度はワイン樽で熟成された原酒を使用しています。ワイン樽を使っているのはアイラモルトの中でもレアだと思います。このポートシャーロット10年はフレンチワイン樽を使用しています。
 アルコール度数は50度とかなり高め。無着色ノンチルフィルタード(冷却濾過をしていない)という点にも注目です。

 蒸溜所とボトル名が違うので、少しこんがらがってしまいますね。それでもポートシャーロットは某チョコレートメーカーとコラボして生チョコを出しているので意外と「ポートシャーロットって名前を聞いたことがある!」という人も多いです。では早速いただきましょう!


  • ポートシャーロット10年 実飲
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 ボトルが独特なデザインですよね。まるで男性用のバスグッズや芳香剤の詰め替えが入ってそうです。私は好きですこのボトルデザイン。ちなみにボトルが入っている筒は金属製の缶カンです。蓋はコルク栓です。
 液色は薄めのゴールドですね。無着色の色を楽しみましょう。

  • ポートシャーロット10年の香り
 コクの強いビターチョコレート、強く嗅げば奥の方にアップルマンゴーのようなフルーツ。湿った土系のピート香、炭火焼チキンに塩胡椒とレモンを少々。

  • ポートシャーロット10年の味
 やはりビターチョコレートの味が強いです。苦めのカフェモカ。少しとろみのあるトロピカルフルーツの甘さも。甘味、コク、旨味が凝縮されています。流れてくる焦げたような空気。ペッパー系スパイス。これらの味わいに土系の強いピート味はよく合います。レモン系の酸味が香りの印象よりも前面に出ています。アタックは上記甘味やコクに集中しますが、余韻になると残るのはレモンのニュアンスです。この柑橘感が全体を飲みやすく引き締めてくれていますね。50度のアルコール度数を誇りますがそこまで刺激は強く感じません。
 お水を足すと爽やかな香りに。フルーティーで、バニラが強くなり印象が変わりました。味わいもそれに倣いますが、加水をしすぎるとフルーティーさ意外な要素が薄くなる一方なので慎重に調節したいところです。
 ちなみにロックにすると特徴であるコクや臭さは楽しめて、なおかつ引き締まるところは引き締まるので結構美味しいですよ。

  • ポートシャーロットハイボール
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 こりゃまた個性的なハイボールですね。強いコクや旨味がまるで料理と呼んでしまいたくなる味わいを作っています。甘さ、フルーティー感、燻製香などが50度の濃さも相まってそれぞれ力強く感じられます。大体いつも通りの配分なので特別濃いめに作ったわけではありません。余韻はいかにもアイラな癖の強い香りが続きます。飲みごたえは抜群です。何杯もガブガブ飲む気は起きませんが、ハイボールは今日1杯で!と決めている場合はこれで満足して〆られそうです。ただ、ツマミは何か必要です。


  • ポートシャーロット10年の感想



香り:★★★★★☆

味:★★★★★☆

ハイボール:★★★★☆☆

面白さ:★★★★☆☆

デザイン:★★★★★☆

コスパ:★★★★☆☆

宅飲みオススメ度:かなり高い

総合点:★★★★★☆

カイ太郎コメント:この力強さと味わい深さは
常備しておきたいかも。

  • 感想
 中々に満足度の高いウイスキーでした。アイラモルトでオフィシャルスタンダードなラインナップでは私的にかなりお気に入り度上位にくるものでした。
 印象的なのはやはり強いコク。カカオ分がかなり高いビターチョコレートを普段好んで食べる人にはオススメしたい一品。
 せっかくの濃さを活かして、最初はストレートで飲んでみてほしいと思いますが、加水、水割り、ロックとどの飲み方をしてもオオハズレとはならないのでご安心ください。ただ、個人的にハイボールは美味いけど少し飲み疲れが懸念される感じでした。
 コスパに関しては決して今の所悪いとは思いません。10年表記で50度、700mlのアイラシングルモルト。それで7000円前後はそこまで文句のない価格です。
 同蒸溜所のオクトモアはいずれご紹介する予定でしたが、クラシックラディも家に置いてじっくり楽しみたくなりました。近いうちにクラシックラディもご紹介できたらと思います。





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