今回でようやく試飲編が終わりそうです。ここまで読んでくださり感謝です、、、!
 本記事は(試飲編Ⅴ)の続きとなります。ウイスキーフェスにご興味をお持ちの方はぜひご覧ください。

 前回は静岡安積厚岸積丹など日本にどんどん誕生している新しい蒸溜所たちのウイスキーや気になるスコッチオルトモアを勉強することができました。
 この頃、ウイスキーフェスは閉会時間も近づいてきていますし、私も酔いが本格的に回ってきたため、最後に会場を一周して本当に気になるお酒を試飲したいと思いました。
 終盤になるにつれて完売しているブースも多くなってきました。ある意味飲みたいものを絞りやすくなりますね。では最後の一周いきましょうか!


  • グレンモーレンジィ 
ネクタードール
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 タリスカーとアードベッグの間にグレンモーレンジィのブースがありました。そういえばここ寄ってなかった!
 ずらりと並ぶ中で結構迷いましたが買おうか迷っていたネクタードールをチョイス!

 グレンモーレンジィはハイランド地方を代表する蒸溜所です。ヘッドの長〜い蒸留器が有名でキリンと同じ高さがあることからよくキリンのイラストが描かれていますね。
 グレンモーレンジィは過去にいくつかレビューをしてきましたので「グレンモーレンジィ」からぜひご覧ください。

 今回まずいただくネクタードールはソーテルヌカスクフィニッシュです。昔は12年表記がありましたが今回はNVです。バーボン樽で熟成後に貴腐ワインであるソーテルヌワインの樽で後熟しています。ソーテルヌワインは一度飲んだことがあるのですが普段飲んでいたワインとはまた別ジャンルの味わいでした(ソーテルヌワイン)。アルコール度数は46度。ボトル参考価格は9600円とのことですがもう少しお手軽に買えると思います。試飲価格は無料。アヘ。なんならこのカスクフィニッシュのシリーズ全部飲みたいですよ。
 お味はソーテルヌワインと同じくデザート酒ですね。桃缶、それのシロップ。少しキャラメルのまとわりつくような甘さ。これ甘〜。刺激は結構ビリッときてそれがこの甘さにフレッシュな感じを与えていて丁度よく感じました。家のデザートウイスキー枠を飲み切ったらボトル買いしようかなあ、、。


  • グレンモーレンジィ
グランドヴィンテージ1997

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 同じくグレンモーレンジィのブースから一度は飲んでみたかったグランドヴィンテージも注文しました。
 グランドヴィンテージシリーズ第5弾で、1997年に蒸留されたあとバーボン樽熟成を10年、その後一部をメドック格付け2級シャートーモンローズのボルドーワイン樽で13年熟成します。このグランドヴィンテージシリーズは10年以上の追加熟成をすることが特徴の一つで非常にリッチですね。
 アルコール度数は43度でボトルの参考価格は102400円。最近はそもそも売っているところを見かけなくなりました。試飲価格は1500円
 このシリーズ一度飲んでみたかったんす。いただきます。うわっ、美味。先ほどとはまた違った爽やかな桃。白桃、りんご、その他10種類くらい果物を使っていそうなフルーツミックスジュース。余韻に樹液のようなねっとり感がフッといきなり現れてきます。くーっ、これを持って帰りたいくらい美味い。


  • グレンファークラス21年
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 グレンファークラスがズラリのブース。正直全部飲み比べたいのですが、最近終売になった21年を選びました。飲もう飲もうと思っていた矢先の終売だったのでショックでしたが、、。師も21年がなんだかんだでバランス良くて傑作と昔オススメしていました。
 
 「グレンファークラス」は過去にいくつかレビューをしていますのでぜひご参考に。
 今回いただく21年は2022年に終売になってしまいました。これからどんどん高騰してしまいそうですね。樽熟成、その中でもシェリー樽熟成は特にピークの見極めが難しいなんて話を耳にします。長すぎるとネガティブな要素が出てきてしまったり、そんな中。丁度良く長熟の良さがでているのが21年だと感じる人も多いようで人気のあるボトルでした。現在30000円いくかいかないかくらいの価格で取引されています。アルコール度数は43度、試飲価格は1500円
 大事にいただきます。お味は深みはもちろんありますが結構分かりやすくシンプルな印象。レーズンや煮詰めたイチゴを感じるフルーティーがメインで程よく重く口に広がり残る感じ。なるほど好きな人が多いわけだと1人関心していました。


  • アードベッグ ガリレオ
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 先程余市シングルカスクや竹鶴をいただいたお店に戻ってきました。個人的にやはり気になるボトルがここには多いのです。
 実はこのアードベッグを宇宙で熟成してみようという実験的試みが2012年に実行されたことがありまして、3年間宇宙熟成をしていたらしいです。味わいは地上で熟成したものと結構違ったらしいですよ。で、その宇宙へアードベッグを送ることが決まった時に記念数量限定発売されたのがこのアードベッグガリレオです。シチリアのマルサラワイン樽で一部熟成をしていてアルコール度数は49度で販売価格は11025円。販売本数も少なく限定品のため入手は基本できません。ネットでも中々売っていなく、100000円くらいになっているかと思われます。試飲価格は忘れてしまったのですが確か500円くらいととても良心的だったはずです。
 デザインに惚れて一度飲んでみたいと思っていました。アードベッグは本当に気になるボトルがいっぱいです。いただきます。お、これ美味いぞ。バーベキューの香りと味は相変わらずなのですがキツくないというか自然にふわっと香る感じが良いです。蜂蜜レモン。結構甘口です。後半は舌を包んで刺激するようにハニーソースとステーキ。これ美味いです、、!


  • 軽井沢17年
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 先ほどと同じお店から軽井沢17年をいただきます。軽井沢蒸溜所1956年から稼働を開始していました。メルシャンが所有し、長野県に存在していた幻の蒸溜所です。というのも2011年に工場が閉鎖してしまい現在は原酒もボトルのストックもありません。他蒸溜所で軽井沢蒸溜所が使用していた備品を中古で使用したりと、それだけでも話題になるくらい世界的にも人気のある蒸溜所です。IWSCISCで受賞したこともあり、人気なのにもう発売されることのない少し寂しいウイスキーです。
 ゴールデンプロミス種のモルトを使用して、メルシャンのシェリー樽を熟成に使用していたりとこだわりを感じますね。熟成年数は17〜31年とのこと。
 色々と賞も獲得し多くのウイスキーファンを唸らせるボトルですがもちろん希少価値も高く状態によっては300000円近くで取引されることも。アルコール度数は40度。試飲価格は確か1700円くらいでした。
 私が今ここで飲めることに感謝。ありがてぇ〜。バニラ、赤肉メロン、一瞬意外と若々しいパンチを感じたと思ったらすぐに落ち着きました。モニャッとしたフルーティーな感じもするのですが基本は結構サッパリしていてシュガーコーンフレークのような印象すら受けました。癖が強いわけではないのですがあまり経験したことのない味わい。勉強になりました。


  • 余市 シェリーウッドフィニッシュ
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 ラフロイグ25年とマッカランエディションをいただいた店にまた行きボトルをジロジロ眺めているとお店の人にジャパニーズウイスキーも好きなのかと尋ねられました。もちろんYES。そこでもし飲んだことないのならとおすすめされたのがこちらシングルモルト余市シェリーウッドフィニッシュ。余市、宮城峡のシェリーウッドフィニッシュはヨーロッパ限定発売らしく裏ラベルは全て英語表記でした。名前の通りシェリー樽で追熟しています。アルコール度数は46度、ネットのボトル価格は40000〜50000円くらいでしょうか。そもそもあまり見かけません。試飲価格は1000円
 余市のシェリー&スウィートは大好きですがそれとはまた全然違いそうですね。いただきます。うわ、うまっ。てかくさ。美味いし香りも強いです。強い黒ぶどう、ヘビーな赤ワイン、スモーキーな癖もあるにはあるもののこのブドウ感が鍔迫り合いを始めるほど。これ好きぞ。


  • 宮城峡 
アップルブランデーウッドフィニッシュ
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 ついでに気になっていたアップルブランデーウッドフィニッシュも注文。お店の人に「アップルブランデーフィニッシュも気になっているんですけどお店の人の個人的にはどちらが好きですか?」と質問すると難しい質問するな〜と言いつつこの宮城峡の方が個人的にはアップルブランデーの要素が分かりやすくて面白いと教えてくださりました。もちろんじゃあ宮城峡アップルブランデーフィニッシュくださいとなります。
 2020年数量限定発売された余市と宮城峡のアップルブランデーウッドフィニッシュ。竹鶴政孝氏とリタ夫人の結婚100周年を記念したボトルで、ニッカウヰスキーを支えたりんごへの深い敬愛を込めてアップルブランデー樽で追加熟成しました。アルコール度数は47度。参考小売価格は15000円ですが現在ネットでは40000円台で取引されています(楽天市場参照)。試飲価格は同じく1000円
 ではいただきます。こちらは粘性の強い甘さがありますね。キャラメル、真っ赤なりんご。熟した蜜リンゴの味わいは余韻にかけてフレッシュに盛り上がっていきます。これも美味いなあ〜、、。


 フェスが終わりに近いのと、酔いが回りまくって舌がヒリヒリしてきたためようやく会場を後にしました。長かった試飲編もここで終わりです。次回、北海道ウイスキーフェス2023年編のまとめにします。