本日のお酒はこちら!

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コーヴァルライ
アンブラナバレルフィニッシュです!

 こちらは結構マニアックなボトルでしょうか?ウイスキー福袋などで当てたわけではなく、どうしても好奇心には勝てず購入してしまったボトルでもあります。このボトルの何が好奇心をくすぐるのか、それは概要にてご説明します!


  • コーヴァルライ
アンブラナバレルフィニッシュの概要


・種類:ウイスキー

・カテゴリー:アメリカン ライウイスキー

・価格:10000円前後

・定価での入手難易度:普通

・アルコール度数:50度

・特徴:コーヴァル蒸溜所は2008年シカゴに設立した蒸溜所で禁酒法撤廃以降初めてシカゴにできた蒸溜所でもあるそうです。アメリカのクラフトウイスキーブームの火付け役としての立ち位置で有名です。

 コーヴァルはバーネカー夫妻によって運営されていて、品質管理からマーケット戦略まで幅広くバーネカー夫妻が中心に立ち行なっています。奥さんのソナトバーネカーさんはオックスフォード大学で修士号を。ロンドン大学で博士号を取得して大学教授をしていました。旦那さんのロバートバーネカーさんはオーストラリア大使館副報道官として活躍していましたが、実家が蒸溜所兼ワイナリーを営んでいたためそれらの影響も受け2008年からコーヴァル蒸溜所を夫妻で立ち上げたとのこと。超インテリ夫婦ですが更にモデルまでやっているという超人っぷり。

 最高のスピリッツ(蒸留酒)は最高の原材料からつくられるという信念のもと、コーヴァル蒸留酒は様々な工夫をしています。

 蒸留器には独自の設計案を加え、安定して原材料の味わいを出すハイブリッドスチルとよばれるものを考案し使用。これは蒸留器に7mを超える長さのコラムスチル(電子機器と連動させアルコール度数などを一定に制御する)を連結させています。更にハートカットと呼ばれる、蒸留時原酒の味わいが最も抽出されている部分のみを使用しています。
 原材料も全て契約農家で作られたものです。有機栽培で遺伝子組み換えのされていないオーガニックな材料が自慢のウイスキーです。また、、発酵に使う酵素酵母に至るまでアメリカ農水省のオーガニック認定を受けたもののみ使用。コーヴァル蒸溜所は世界で最も難しい食品安全基準の一つ「コーシャ」の認定も受けています。なんだかすごいこだわりっぷりですね。
 ちなみにコーヴァルは全てシングルバレル(一つの樽の原酒のみを使う)でボトリングされているそうですよ。今回私がいただく樽ナンバーはSV7Z17

 今回ご紹介するラインナップはコーヴァルのライウイスキー。ライ麦が主な原料となるウイスキーのジャンルで「ライウイスキー」は過去にいくつかご紹介してきましたのでリンクからご参照ください。ただコーヴァルのライウイスキーは100%ライ麦のみを原料に使用しているんですよね。他の穀物も使用するのが一般的ですがここまでストレートにライ麦だけを使うのはアメリカでも珍しいそうです。

 そしてこのボトルの最も特徴的なポイントの一つ。それはフィニッシュする樽ではないでしょうか。
 名前の通りアンブラナ樽でフィニッシュ(最後にその樽に移し替えて半年ほど熟成させること)します。初めて聞く樽ですが、アンブラナイシピンゴロブレとも呼ばれる南米が主な産地のマメ科広葉樹です。家具や船舶材に使われる木らしく、樽としてはカシャッサ(サトウキビを使うブラジル原産のお酒)とよばれるお酒の熟成に使われています。
 この樽はエキゾチックでスパイシーな香りが特徴で、そのスパイシーさに合うライウイスキーを熟成させたのがこのコーヴァルライアンブラナバレルフィニッシュです。樽の個性を出すためアルコール度数は少し強めの50度

 もう何かこんな気になる要素満載のウイスキー。ややお高いですが試してみたくて仕方なくなり、数件BARに行ってもややマニアックなため置いてなく、、、つい買っちゃいました。ドキドキ。いただきます。


  • コーヴァルライ
アンブラナバレルフィニッシュ 実飲
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 ボトルとてもオシャレですよね。液色はかなり赤みがかっていて濃い色です。

  • コーヴァルライ
アンブラナバレルフィニッシュの香り
 香辛料かおる木材。シナモン、八角、クローブ、ミントなど?同時に甘いバニラビスケットのような香りも。温めるとわかりました、あ〜これワックスの匂いする(2024年5月追記)。

  • コーヴァルライ
アンブラナバレルフィニッシュの味
 ミントなどの香りからくるスースーするようなハーブ感が強め。松の木、ハッカドロップ、葡萄味の歯磨き粉、少々ニス。まるでジンのような爽やかさでボタニカルを感じるような味わいです。少しだけ加水をするとハーブ系の味わいが更にハッキリしてきます。
 トワイスアップにすると飴のような甘さとライ麦感が主体となり飲みやすくなります。

  • コーヴァル アンブラナバレルハイボール
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 今回はストレートで飲む前にまずハイボールで飲んだからということもありますが、めちゃくちゃビックリする味わいでした。「うわ!、、え?」と声に出してしまいました。
 香りはオリエンタルな木香がハイボールにしても楽しめますがとにかく強いスースー感が印象的なハイボール。ミントの芳香剤、マウスウォッシュ。これ本当にウイスキー!?と思ってしまいます。余韻に特有の木の香りがじんわり続くのが面白みを感じます。チョコミントが好きな人にはオススメです。

  • おまけ コーヴァルライ
アンブラナバレルフィニッシュ お湯割り
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 もしやと思いお湯割りを試してみたら案の定面白かったためご紹介です。本来の木材の香りというか、木の部分がめちゃくちゃ引き立つ香りで良きです。少し中華料理系で食欲をそそる辛そうな料理の匂いがするんですが、、、私こういう匂い大好きです。お味も香ばしく甘さがまろやかになって飲みやすいですね。


  • コーヴァルライ
アンブラナバレルフィニッシュの感想


香り:★★★★☆☆

味:★★★★☆☆

ハイボール:★★★☆☆☆

デザイン:★★★★★☆

面白さ:★★★★★★

コスパ:★★★★☆☆

宅飲みオススメ度:やや高い

総合点:★★★★☆☆

カイ太郎コメント:異色の存在。新たな世界が見えた気分。

  • 感想
 すごく面白い体験ができました。あ〜こういう味のウイスキーもあるのかと良い経験になる一本だと思います。今まで家や外で少しずつウイスキーを飲み進めてきましたが、似た味わいは今のところないのでは?と思っています。

 異国の雰囲気纏う香りやアルコールからではないハーブのようなスースーした味わいはジンにも近いようにも感じます。そしてノーマルのコーヴァルライやコーヴァルバーボンを飲む必要もありますね。
 オススメの飲み方はストレートからの加水、ロック、そしてそれらがキツイと感じたらお湯割りで再チャレンジしてほしいです。

 コスパに関しては10000円くらいと決して安くはないのですが、このように希少で他に見ないウイスキーであるため逆にギリギリ手の届く範囲であって良かったと思っています。良い買い物ができたなぁ。
 私は中々一杯だけでは理解できなかったため何度も飲んで満喫することができました。外飲みでも中々見つからないためボトルでの購入も結構オススメです。

 めちゃくちゃ美味いからオススメ!というよりめちゃくちゃ面白いから一度飲んでみて!なウイスキー。気になった方、特にチョコミントやミンティア、メンソールな感じが好きなそこの貴方!ぜひいかがでしょうか?




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