本日のお酒はこちら!

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アマハガン
山桜ウッドフィニッシュです!

 こちらは1年半くらい前にウイスキー福袋であたったボトルです。元々気になっていたものだったので、飲むのを楽しみにしていましたが気がつくとこんなに時間が経っていました。
 北海道でも花見シーズンは終わってしまいましたがこの前見た桜を思い浮かべながら飲んでみたいと思っています。

 このボトルの名前はアマハガンワールドモルトエディション山桜ウッドフィニッシュですが、ちと長いので以下、アマハガン山桜ウッドフィニッシュと呼びます。


  • アマハガン
山桜ウッドフィニッシュの概要


・種類:ウイスキー

・カテゴリー:ブレンデッドモルトウイスキー

・価格:7000円前後

・定価での入手難易度:普通

・アルコール度数:47度

・特徴:アマハガンは滋賀県長浜市にある長濱蒸溜所でつくられるウイスキーです。

 長濱蒸溜所は2016年に元々ビール工場であった長濱浪漫ビールにウイスキー製造設備を整えて生産を開始しました。現在ではウイスキーに重点を置きつつもビールと同時に製造を行っています。解説前にスタッフが見学等にスコットランドへ渡った時、スコットランド内で新しくもあり小規模のエデンミル蒸溜所ストラスアーン蒸溜所から特に影響を受けたと言われています。
 特にウイスキーづくりではあまり使用しない小さなポットスチル(蒸留器)を使用している点を参考にし、上記の蒸溜所が使用しているポットスチルと同じ製造会社に長濱蒸溜所も作成を依頼し導入したとのこと。小さな銅器と銅器を細いラインアームで繋ぐようにつくられるこの長濱蒸溜所で使われているような蒸留器をアランビック型と呼ぶそうですよ。
 これら小規模の設備から日本最小の蒸溜所とも呼ばれています。

 長濱蒸溜所はシングルモルトである「シングルモルト長濱」シリーズや、ワールドブレンデッドの「INAZUMA」シリーズなどが人気も高く話題となっていますが、今回ご紹介するボトルは「アマハガン」というこれまた長濱蒸溜所の看板シリーズです。ナガハマをアルファベットにして逆さから読んだらアマハガンですね。

 アマハガンは海外のモルト原酒をベースに、長濱蒸溜所のモルト原酒をブレンドして作られるブレンデッドモルトと呼ばれるジャンルです。原料はモルトのみなのでグレーン原酒は今回無しです。
 長濱蒸溜所ではイギリス製造のモルトを輸入しノンピートモルトヘビリーピーテッドモルトをまぜて調整しています。仕込み水は歴史的にも有名な伊吹山の雪解け水を使用。長濱浪漫のビールのお隣で発酵などが進められます。
 
 シリーズの最初に、まずベースとなるボトルとしてアマハガンEditionNo.1がリリースされました。
 熟成には主にバーボン樽が使用されていますが、このアマハガンシリーズはシェリーワインホワイトオークミズナラなど様々な熟成樽をブレンドし使用する点も特徴的です。

 今回ご紹介するのはそんなアマハガンのシリーズ第4段アマハガンEditionNo.1をベースに日本原産の山桜樽で4ヶ月ほど後熟したというもの。結構レアですよね〜。サントリーの響や知多でも桜樽は使われたりしていますが今後もっとポピュラーな樽材となるのでしょうか。
 熟成年数の表記はなくアルコール度数はしっかりめの47度WWAをはじめとした様々な品評会で賞を受賞し、多くの評価を得ています。

 他にもアマハガンって映画やアーティスト、漫画・アニメなど色々なものとコラボボトル出てますよね。即断即決が得意で面白いと思ったら実行してみるという社長(大手酒屋のリカーマウンテン代表取締役でもある)の伊藤啓氏。このように製造から企画や販売戦略に至るまで様々なアイディアとチャレンジが活かされたからこそここまで有名なウイスキー蒸溜所になったのですね。

 箱の裏には蒸溜所の場所が記されている地図と
 「2016年10月長濱浪漫ビール内にポットスチルを設置し、蒸溜を開始しました。琵琶湖湖畔にある日本最小の蒸溜所が挑む新たなクラフトウイスキーづくりを応援してください。」

 という文章が書かれています。


  • アマハガン
山桜ウッドフィニッシュ 実飲
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 アマハガンは第1弾〜第4弾定番商品が出ていますが、この山桜はずっと気になっていました。福袋では当たり枠でなかったにしても個人的にこのように飲むきっかけとなって嬉しかったです。
 春らしいラベルは今時期にピッタリですね。無着色冷却濾過無しと記載があります。液色は明るいゴールドです。

  • アマハガン
山桜ウッドフィニッシュの香り
 バニラ系の強めな甘い香り。桜だけでなく何か色々な種類の赤い花ブーケって感じがします。クッキー、シロップ漬けのレモン、ややツンとした若いアルコール。

  • アマハガン
山桜ウッドフィニッシュの味
 フローラルな蜂蜜とバニラの甘さがメイン。飲み進めるうちに砂糖足したかと思うほど甘くシュガードーナッツのよう。渋さはないものの湿らせて香りを強くしたかのような材木、山桜の力なのかやや潮気をまとったような和なウッディー感がgoodですね。オレンジのビター、少し若さを感じる刺激。
 加水を少し多めかなすると刺激は落ち着きオレンジの要素がより感じられますが、香りの変化が特に面白く一気に桜が開花します。

  • アマハガン山桜ハイボール
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 見た目いいですよね〜。花見ながらガブッとやりたくなりますね。
 お味は黒糖のような甘みのつよいハイボールです。梅や紫蘇のような香りがフワッときて、余韻にもう一度思い出させてくれるかのように香りました。


  • アマハガン
山桜ウッドフィニッシュの感想


香り:★★★★☆☆

味:★★★★☆☆

ハイボール:★★★★☆☆

面白さ:★★★★★☆

デザイン:★★★★☆☆

コスパ:★★★★☆☆

宅飲みオススメ度:やや高い

総合点:★★★★☆☆

カイ太郎コメント:コストを抑えつつも樽の面白さを引き出していて興味深い。

  • 感想
 思ったよりしっかり甘く樽の木材香も立っていて面白い1本でした。おそらく感じた樽香の中にいた花やエキゾチックスモーク感は山桜樽の個性なのでは?と思います。桜樽ってこんな感じなんですね。
 ウイスキー単体としてみても癖なく嫌味のない甘さで飲みやすかったです。こういう飲み疲れず面白さを秘めたボトルはスイスイ飲めちゃいますね。
 海外モルトを使用しているからか、売り切れることや価格が高騰することもなく比較的安心してお試しできる準国産な日本のウイスキーかと思います。飲み方も多様ですし宅飲みの場にも溶け込めそうです。
 ネットでの印象や意見を見てみると、「よく売れ残っている」などの話を目にしますがネガティブなことは考えずに気になったら試してみて良いと思います。今回の体験で樽の面白さをしっかり表現できていたように感じられたので、次はワイン系の樽のアマハガンも試してみたいなぁと考えています。




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