本日のお酒はこちら!
・種類:ウイスキー
・カテゴリー:ブレンデッドモルト スコッチウイスキー
・定価での入手難易度:普通
・アルコール度数:43度
・特徴:ロストディスティラリージェリコはボトラーズであるザ・ロストディスティラリーカンパニーが発売するウイスキーです。
※ご指摘やご意見などがございましたらお気軽にコメントいただけると助かります。
ロストディスティラリー
ジェリコです!
こちらは1年半くらい前にウイスキーくじで当たったものなんです(くわしくはこちら)。
謎の多い不思議なボトルですし中々開けるタイミングがなかったのですが、ビジュアル的に気になったようで、知人が飲みたいと言うため開封しました。やはり私は優柔不断なので誰かの力を借りないと中々ボトル開封ができないのです、、。
- ロストディスティラリー
ジェリコの概要
・カテゴリー:ブレンデッドモルト スコッチウイスキー
・価格:7000円前後
・定価での入手難易度:普通
・アルコール度数:43度
・特徴:ロストディスティラリージェリコはボトラーズであるザ・ロストディスティラリーカンパニーが発売するウイスキーです。
設立メンバーの一人であるワトソン氏は元ディアジオの職員で、2012年に元となるクルーシャルドリンクス社を立ち上げました。
ロストディスティラリーは100年以上前に閉鎖などで失われた蒸溜所で作られていたウイスキーの味わいを蘇らせようという試みでつくられたシリーズです。
このシリーズでは現在ジェリコを始め、ストラスエデン、オークナギー、ガーストン、ロシット、トウィーモア、ダラルアンなどの失われた蒸溜所の味を再現していますが、なにせ元のサンプルが現存していないためその蒸留所の古酒から科学的な分析などはできず、文献や記録をメインに再解釈をするというものになっています。
ロストディスティラリーが過去のウイスキーを分析するにあたっては主に10の項目に沿って進めるそうです。
まずは最後に蒸留が行われた年月日を調べ、その当時の製法や工程の機械化の様子、さらには交通網などにも着目するとのこと。また、近隣の蒸溜所と同じ水源や酵母を使用している可能性もあるためそれらもチェックします。その水源地についても軟水か硬水か、それの硬度を調べます。
原料となる大麦はどこで栽培されていたか、品種は何か、アルコール収率はどこまで一定かなどを特に重要な側面として調査し、同じく酵母のタイプも予測します。ピートも原料の一つとして捉え、産地やその焚き方などを過去のテイスティングノートや表現などから読み解きます。
マッシュタン(糖化槽)、ウォッシュバック(発酵槽)の素材や形、温度管理方法にも着目します。特にウォッシュバックは現在ステンレス製が多いですが当時はダグラスファー材とよばれる木材を使用しているのが主流でした。もちろんポットスティル(蒸留器)の形状も確認します。そして輸送や貯蔵に使用していた樽材や何を貯蔵していた樽をウイスキー熟成で使用したか、当時の流行りなど様々な情報から推測します。
このような多面的な情報を当時の書物などから解き明かし、現代のモルトウイスキーをブレンドして表現しましたということです。
今回ご紹介するジェリコはジェリコ(ベナキー)蒸溜所のウイスキーを再現したものとなります。1822年〜1913年まで稼働していました。1880年代にはリニューアルを行いベナキー蒸溜所という名前に改称されています。経営難となり閉鎖となりました。1913年といえば第一次大戦の直前くらいですよね。
シェリー樽熟成のパイオニアとして地元住民から特に支持されていました。しかし立地的に離れた場所にあるということも閉鎖の原因になりました。
失われた味を表現するというのは何ともロマンに溢れたテーマですよね。一つのウイスキーとしてはもちろん、100年前の人々が、もしかするとこのような味を楽しんでいたのかもなぁと考えながら飲んでみたいと思います。
- ロストディスティラリー
ジェリコ 実飲
- ロストディスティラリー
ジェリコの香り
イチゴ、ブドウなどのドライフルーツ。少しゴムっぽさ、全体的にやや煮詰めたような赤黒い果物の数々。カカオ50%くらいのチョコレート、僅かに潮のニュアンス。
- ロストディスティラリー
ジェリコの味
濃い甘さと一呼吸おいてのベリーな酸味。最初は豆っぽさやレーズンの甘味、少しおいてラズベリーみたいなイメージです。サバラン、ラムレーズン、ハイカカオチョコ。余韻は焼いた果物や渋めのビターが続きます。
加水をすると生姜のようなポカポカするスパイシー、ブルーベリー飴のような甘さが出てきて面白いですよ。
ロックにしてもダークフルーツの芳醇さはそのままで、あまり水っぽくもならないのでオススメです。
- ロストディスティラリー
ジェリコの感想
香り:★★★★☆☆
味:★★★★☆☆
ハイボール:★★★☆☆☆
面白さ:★★★★☆☆
デザイン:★★★★☆☆
コスパ:★★★☆☆☆
宅飲みオススメ度:普通
総合点:★★★★☆☆
カイ太郎コメント:コンセプトの失われた蒸溜所として見ても、1つのブレンデッドモルトとして見ても美味しく飲めるウイスキー。
- 感想
テイスティングノートなどは見ずに最初は飲みましたが、まずプルーン、ドライプルーンの味わいが強く、その後公式のテイスティングノートを見たら「プルーン」と書いていたので、やっぱりねと納得できるものでした。ミキプルーンが好きな貴方にオススメです。
飲み方は結構加水がオススメです。面白い変化があるので少しずつ調整して是非お試しください。
ボトル買いについてはよほど興味を持った方ではないと「優先的にボトルでの購入をオススメです!」とまではなりませんが、BARなどでお試しは大アリです。シェリー樽系ウイスキーが好きな方は特に試してみましょう。実際、ジェリコ蒸溜所のシングルモルトがどんな味をしていたか知りませんが、こうして消失した何十年も後に誰かがそこを想いながら飲むっていうのは胸アツだと思いませんか?他のロストディスティラリーシリーズも一杯ずつくらい試してみたくなりました。
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