今回は先日行われた北海道ウイスキー&スピリッツフェスト2024に参加し、試飲したお酒のご紹介です。前回の試飲編Ⅰの続きとなります。
 それではウイスキー巡りを再開しましょうか!


  • 嘉之助 日置ポットスチル
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 嘉之助蒸溜所のブースにきました。今回特に楽しみにしていたウイスキーの一つです。去年のウイスキーフェスでとても素晴らしい出会いを体験していたので今回もワクワクでした。ちなみに2023のリミテッドエディションがお気に入りです。
 今回は2019年から試作が開始されていた日置蒸溜蔵で蒸溜されました、嘉之助HIOKI POT STILLをいただいてみました。
 嘉之助蒸溜所のグループ会社小正醸造日置蒸溜蔵にはアイリッシュウイスキーのポットスチルに近い一工夫加えたステンレス製ポットスチルがあります。そこで蒸留した後に嘉之助の熟成庫にてアメリカンホワイトオーク樽バーボン樽をメインに熟成されたのが本ボトル。アルコール度数は51度です。
 シングルモルト嘉之助とはまた一味違う力強い味わいを表現したとのことで、嘉之助と日置の原酒をブレンドしたダブルディスティラリーという商品も最近登場していましたね。嘉之助蒸溜所のブースではシングルモルト嘉之助日置ポットスチル、そしてダブルディスティラリーが並び無料試飲ができます。今回リミテッドエディション等は不在でした。
 飲んでみると力強いという触れ込みではありましたが、麦畑に吹く爽やかな風の様な印象でした。マスクメロンのニュアンス。バニラ、キャラメル、洋梨、口が慣れてくるとキャラメル、マーマレードなど粘性の独特なある甘さを楽しめます。これは興味深い味わい!何度も飲みたくなりますなぁこういうのは色々確かめながら、、、。

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 ちょっと待って!隣に何かあるやん、と。試飲できる物なのか分からず誰も注文していないのでおそるおそるブースの人に聞いてみると試飲OKとのこと!しかも無料です。さっき俺らが着替えてる時チラチラ見てただろとバレてそうなくらい気になってチラ見していました。
 こちらはサンプルというか各々の樽で期間ごとに熟成された原酒を学ぶことができます。さながら嘉之助ハンドフィルですね。
 まず写真右手にあるのは嘉之助ヘビーリチャー樽原酒です。ボトルラベルを見るとノンピートのシングルモルトリメードのヘビーリチャー樽45ヶ月熟成したもののようです。アルコール度数は63度です。飲んでみるとアッーこれや嘉之助の特に私がお気に入りの要素。フルーツ缶の様な甘さ、醤油の様なまろやかさとコク、ミントやキャラメル。オモロイ味するなあホント、、。
 お次は写真左手嘉之助赤ワイン樽原酒です。同じくラベルに詳細が書かれていて、ノンピートのシングルモルト赤ワイン樽50ヶ月熟成したもののようです。アルコール度数は62度。飲んでみるとレーズン、あずき、ブルーベリージャムといった具合に味が流れていきます。さすが濃ゆくて美味いですね。この独特な力強くコクのある感じが嘉之助の強みだからか和菓子と洋菓子の融合みたいな甘さでクセになります。
 これ、どちらもすごく好みでした。


  • グレンモーレンジィ
グランドヴィンテージ1997 &
カドボールエステート15年#4
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 大手であるみんな大好き私も大好きモエヘネシーディアジオのブースにきました。グレンモーレンジィタリスカーアードベッグの3つに別れています。グレンモーレンジィからまわりますね。
 今回唯一去年からのリピートをしたボトルはこのグレンモーレンジィグランドヴィンテージです(写真)。これ、私グレンモーレンジィ最高峰の味だと思っているんですが皆さまどう思いますか?グレンモーレンジィグランドヴィンテージ1997バーボン樽で10年熟成後シャトーモンローズの赤ワイン樽で13年追加熟成されています。約23年熟成ですね。
 いただきまーす。あぁ、、、格の差を感じる美味さ。リンゴはリンゴでも古びた家具や重厚な蜜を感じる深さ。そして余韻も重く深く長く続くこの感じ。長熟で良いウイスキー飲んでますって嫌でも自覚できます。ちなみにこれ、あまりにオススメなので同行していた友人にも1杯おごりました。これをボトル買いできるくらいお金持ちになりたいです。

 さて、次に今回お初でいただくのは写真にある青いボトル。グレンモーレンジィカドボールエステート15年です。こちらは2024年6月に発売されたバッチ4です。
 こちらのカドボールエステートシリーズはワインやコーヒーで言う「テロワール」をテーマにしているシリーズです。自社の畑で採れた大麦だけを使用し、原料から製造、ボトリングまで最高責任者のビルラムズデン博士が監修した「畑からグラスに至るまで」のグレンモーレンジィなのです。バッチ4バーボン樽で熟成を15年以上されたものとなっています。
 ここで自分語りですが、このカドボールエステート15年。私ボトル購入しようかずっと迷ってました。バッチ3が発売された頃、酒屋のショーケースを眺める日々を送っていました。バッチ3はアモンティリャードのシェリー樽を一部熟成に使用してるんですよね。でも自社栽培から全てこだわるカドボールエステートはもうちょっとシンプルな樽構成で楽しみたいなという訳の分からない私のこだわりで購入に踏み切れずにいました。そこに今回のバッチ4。シンプルにバーボン樽熟成のみ!これは気になると。購入するならこのバッチ4にしようかなとかなんとか迷って迷って、、、という中でこの試飲のチャンス!嬉しかったです。
 ということでいただきます!グランドヴィンテージと飲み比べていることもあると思いますが、爽やかな赤りんご味です。少しおいてもあぁリンゴ。美味。ややバニラの香りを添えたようなデザート。これは欲しい!貯金しまーす涙!
 あ、試飲価格はグランドヴィンテージ1500円、カドボールエステート15年は500円でした。


  • アードベッグ
トリーバン19年 2022 &
ビザーベキュー
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 次にアードベッグです。TENやウィービーステイ、コリーヴレッカン、ウーガダールは無料試飲がありました。有料試飲はこちら。今回は25年いませんでしたね、、、。
 どちらもいただきましたよ。まずはトリーバン19年。トリーバンはゲール語で歌う砂という意味。毎年スモールバッチで発売される長熟のアードベッグで人気が高く中々口にすることができないレアものです。アルコール度数は46.2度。試飲価格は500円です。
 香りは衣類や革靴のようなイメージ。口にすると塩胡椒のスパイシーさ。19年の熟成を経てもアードベッグらしさは意外と健在ですね。

 お次にいただくのはアードベッグビザーベキュー2023年に発売された限定ボトルです。アードベッグ製造責任者のビルラムズデン博士とバーベキュー界の第一人者ことクリスチャンスティーブンソン氏のコラボレーションにより誕生しました。ウイスキーもバーベキューも香味を生み出す重要な要素としてが挙げられることから、それが今回のテーマにもなっています。2度チャーリング(樽の内側を焼き焦がす工程)を施したバーボン樽ペドロヒメネスシェリー樽、そして旧式の火鉢でチャーリングした蒸溜所特製の「バーベキュー樽」を熟成に使用しています。スティーブンソン氏もバーベキューとアードベッグの理想的なマッチングと紹介していることからお庭やキャンプでバーベキューをするのが好きな方必見なウイスキーですよね。アルコール度数は50.9度で試飲価格は同じく500円でした。
 これは面白い!と口に出してしまうほど興味深い味わいでした。野菜やフルーツ、特にパインなどを使った甘いソースをステーキやハンバーグにかけたような味わいを感じます。もちろんアードベッグ特有のスモーキーがアウトドア、バーベキュー感を抜群に演出してくれます。うむ、これはバーベキューですね。すごい。


  • ディアジオスペシャルリリース2021
タリスカー8年
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 そしてタリスカーです。写真真ん中のリヴァイアサンが描かれたボトルです。皆さまディアジオスペシャルリリースについてはご存知でしょうか?スコットランドで最も多くの蒸溜所を所有しているというディアジオ社が毎年販売する期間限定のコレクションがディアジオスペシャルリリースなのですが、それぞれラインナップ毎に面白いコンセプトがありカスクストレングスで数量限定のボトリングがされます。完成度も非常に高く、私は今の所4種類くらいしか飲んだことありませんがお気に入りシリーズです。
 このタリスカーは2021年に発売されたディアジオスペシャルリリースの一つになります。2012年に蒸留された原酒をタリスカー蒸溜所の中で最もピートが強い原酒を熟成したリフィルカスクを熟成に使用した癖の強いタリスカーです。アルコール度数は59.7度で試飲価格は200円です。
 お味は結構甘くもクセ強な1杯ですね。荒々しく叩きつける潮風、麦芽強い旨み。クラッカーに少量のシロップを垂らしたようなニュアンスが余韻へと続きます。やはりこのシリーズにハズレはなさそうですね。


  • ブラックアダー
ボウモア16年
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 こちら、ウイスキー輪投げがあるブースです。紙の輪っかを3つ渡されるので目当てのボトルに目掛け投げ、ボトルにひっかかればそれを試飲できるというものです。去年はラフロイグ輪投げでしたが今年はボウモア輪投げでした。1000円で三投できますが、私はクソエイムなので同行していた友人に輪投げをお願いしました。結果はこちらブラックアダーのボウモアでした。店員さん曰く結構あたり!
 ブラックアダーインターナショナルはイギリスのサセックス州にあるボトラーズ会社です。樽こそ全てという信念のもと作られるウイスキーで、このロウカスクというシリーズは樽出し原酒のことを指します。カスクストレングスというわけですが、樽の木片すらもボトリングしてしまうほどのこだわりです。そして無着色冷却濾過も無しです。
 こちらのボトルの中身はボウモア蒸留は1997年ボトリングは2013年に行われた16年熟成です。樽はホグスヘッド樽でアルコール度数は57.5度
 ではいただきます。お、これも美味。意外とマンゴーのようなトロピカルなまろやかさと甘さがあります。ボウモアらしい元来の蜜やスモーキーさと溶け合ってかなり甘美なボウモアです。これは何度か飲み直したくなっちゃいます。


 ここでまた長くなってしまったので一旦切ります。休憩挟んで続きは「試飲編Ⅲ」でお会いしましょう!