本日のお酒はこちら!
イチローズモルト
イチローズモルト
ミズナラウッドリザーブです!
皆さま、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
年末年始は仕事やら用事やら体調不良やらで落ち着かない日々でしたが、ようやく私にもお正月らしい休みができました。早速飲みましょう。
2025年初ウイスキーは、このボトルを開封しようと決めていました。かなり前から棚の奥に隠していたお宝です。最初に美味しいウイスキーを飲むと、その年の運気が上がるとか上がらないとか。そんなことを酔っ払いながら言っている人がいました(私)。なので縁起がよさそうなこちらのボトルから今年をスタートしたいと思います。
ちなみに、もちろん1杯目の酒は
ラッキースネークを飲みました。シンプルに美味いビールです。
おお〜この深みあり年季ありな感じはハイボールにしても変わりませんね。焦がしキャラメル、コクの強い味わい。ミズナラスモークというべきでしょうか。このボトル特有の煙たさが心地よくズン、、、と響きます。
※ご指摘やご意見などがございましたらお気軽にコメントいただけると助かります。
- イチローズモルト
ミズナラウッドリザーブの概要
・種類:ウイスキー
・カテゴリー:ブレンデッドモルトウイスキー
・価格:14000円前後
(定価は8800円)
・定価での入手難易度:高
・アルコール度数:46度
・特徴:イチローズモルトは埼玉県秩父市にある秩父蒸溜所でつくられるウイスキーです。
株式会社ベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏によって創業されました。現在も肥土氏はイチローズモルトをつくりつづけ、その味わいから世界的に人気が急増しています。イチローズモルトトランプカードシリーズが超高額で落札されたことはニュースにもなっていましたね。最も権威あるウイスキー品評会とも言われるワールドウイスキーアワード(WWA)では様々な部門で5年連続最高金賞を受賞し、最近2023年にはイチローズモルトブレンデッドジャパニーズウイスキー2023というボトルがワールドベストブレンデッドウイスキーリミテッドリリース部門で6回目の最高金賞を受賞しました。
肥土氏は実家の東亜酒造が経営困難なこともあり実家稼業を手伝っていましたが、同時にウイスキーづくりや研究にも没頭していました。というのも実家の酒蔵の中にスコットランドのウイスキー原酒や実家の酒造り工場として開設していた旧羽生蒸溜所の原酒があったのです。羽生蒸溜所の原酒を多くのバーテンダーに試飲してもらい感想を貰っていたそうです。面白い味と評価を貰ったためゴールデンホースという名で羽生のウイスキーを販売しています。
しかし当時無名に等しい羽生蒸溜所は2000年に経営不振で一度閉鎖。その際保管されていたの貴重な原酒は笹の川酒造の協力により保管され、それらからイチローズモルトを製造します。2004年に株式会社ベンチャーウイスキーを立ち上げ、2005年に最初のイチローズモルトを発売。またまた多くのバーを巡り売り込みを続けたそうです。
肥土氏はベンリアック蒸溜所をはじめとしたスコットランドの様々な蒸溜所を巡りウイスキーづくりや操業を学び、かの伝説的な軽井沢蒸溜所でも1ヶ月だけ稼働再開をさせつくり方を学んだそうです。
2008年にベンチャーウイスキーの拠点となる秩父蒸溜所の稼働が開始。2016年に海外のウイスキー原酒を使いゴールデンホースを再販。2019年には羽生蒸溜所を再建しモルトウイスキーの製造を再開しました。執念の復活劇ですね。でもあんまり歴史等について書くと色々ツッコミが入りそうな部門でもあるのでここまでにしておきます。
寒暖差が激しい気候の秩父市で製造、熟成をします。仕込み水はミネラル分量に注目し選ばれた大血川の渓谷水です。
原料である大麦はスコットランド産のものを使用しますが最近は埼玉県産の大麦も一部使用しているそうです。また、その一部にフロアモルティング(床に大麦を広げて発芽の調整を行う作業。モンキーショルダーの回を参照)を行っているとのこと。
発酵は樽材で有名なミズナラの木でできた桶を使っています。熟成樽には主にバーボン樽を使用。他にもワイン系の様々な樽や他の蒸留酒を熟成させた樽が多くあり、それらを使い多種多様な原酒を用意しています。ちなみに珍しいことに蒸溜所内に樽製作場があります。
過去にイチローズモルトはいくつかご紹介してきましたので、詳しくは「こちら」からご覧ください。
今回ご紹介するボトルはイチローズモルトの中でもリーフシリーズというラインナップの一つです。このシリーズは基本的にモルトのみを原料としていますが、一つの蒸溜所の原酒だけを使っているわけではないので、ブレンデッドモルトやヴァッテドモルトなんて呼ばれるジャンルです。
キーモルトは羽生蒸溜所の原酒で、他数種のピーテッドモルトを含む原酒がヴァッティングされていますが、構成の詳細は非公開です。複数の蒸溜所の原酒が使われているとのことで、海外原酒も使用しているとしたら、ジャンルもワールドブレンデッドということになりますね。
そして、ヴァッティングした後にまとめてミズナラ樽で追加熟成しています。ミズナラウッドリザーブの頭文字からイチローズモルトMWRなんて略されたりしますね。
リーフシリーズは他にも赤いリーフのワインウッドリザーブや、緑のリーフのダブルディスティラリーが同シリーズにあります。今回は金のリーフです。お正月っぽくて良いですよね?
裏ラベルには以下の文章がありました。
「ウイスキーの熟成は樽ごとに異なります。それぞれの原酒の個性を大切にしながらバランスを考え選びミズナラ製のバットを使用しマリッジ後、ボトリングしました。多彩な原酒を使用することによる、華やかな香りと複雑な味わいに加え、ミズナラというジャパニーズオークならではのフレーバーも感じられるMWRの味わいをお愉しみください。」
熟成年数の表記はなく、アルコール度数は46度です。愉しみましょう。
- イチローズモルト
ミズナラウッドリザーブ 実飲
- イチローズモルト
ミズナラウッドリザーブの香り
おお〜これは今までのイチローズモルトとはまた違う重さがありますね。ザラメ、焼きリンゴ、バニラ、キャラメルなどを感じますが、どれも濃い木香や煙を纏ったような深み重みがあります。やや黒蜜やみたらし、焦げたようなニュアンスも微かに楽しめます。
- イチローズモルト
ミズナラウッドリザーブの味
口に含むとドロっと流れ込む古びた木材の煙。やや鉄臭さ。リンゴ、濃い蜂蜜、バニラの甘さがありますがどれも年季のある木製家具、焦茶色の木材みたいなイメージが思い浮かびました。ビターも結構強く、舌に染みるような感覚。まるで何十年も前のオールドボトルを飲んでいるような気分になる深みです。
少し加水した方が香りは膨らみますね。とても心地よい甘い香りがします。お味も程よい爽やかさが付加されて飲みやすくなりました。アルコール刺激も少量の加水でほぼ無くなります。
- イチローズモルトMWRハイボール
おお〜この深みあり年季ありな感じはハイボールにしても変わりませんね。焦がしキャラメル、コクの強い味わい。ミズナラスモークというべきでしょうか。このボトル特有の煙たさが心地よくズン、、、と響きます。
- イチローズモルト
ミズナラウッドリザーブの感想
香り:★★★★★☆
味:★★★★☆☆
ハイボール:★★★★☆☆
面白さ:★★★★☆☆
デザイン:★★★★★☆
コスパ:★★★☆☆☆
定価の場合は★★★★★☆
宅飲みオススメ度:普通
総合点:★★★★☆☆
カイ太郎コメント:棚の奥から引っ張り出した秘伝のウイスキーみたいな雰囲気。
- 感想
ミズナラをウリにして、尚且つガッツリとそれが香るボトルって結構触れる機会が少ないと思うんですよね。しかし、今回は改めてミズナラを少し学ぶことができたような気分です。この特有の古びたようなスモークはミズナラの力なのでしょうか。サントリーの山崎シリーズとかとはまた少し違った印象を受けるミズナラ樽の香りでした。
全体的に香りや味には重さがあるのですが、嫌味なところや刺激はなく、飲みづらさも特段感じなかったです。
味のところでも書きましたが、やっぱノンエイジなのに熟成感があるというかなんというか。単に熟成感というより、何十年も前のオールドボトルのウイスキーを開けて飲んだみたいな不思議な感覚にもなるんですよね〜面白いです。
オススメの飲み方はストレートに少しずつの加水です。良いところが綺麗に伸びますよ。
価格についてですが、一万円ちょっきりくらいで買いたいなぁというのが正直なところです。基本定価で手に入らないようなボトルですが、今後また親しみやすい価格に戻らないか期待ですね。
というわけで、かなり満足感を得られる渋かっこいいウイスキーでした。イチローズモルトのリーフシリーズでは、ちょいちょい緑リーフであるダブルディスティラリーの方がミズナラ感強いなんて言われることもあるんですよね。はぁ〜(クソデカため息)、やっぱ3種全部試さないといけないじゃないか、、、。
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