本日のお酒はこちら!

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アードベッグ8年です!

 こちら、前にプレゼントでいただきました。しばらくしてから開封し、ちびちび飲み進めています。集中しすぎてご紹介するのを忘れていたので、飲み干す前に記録を書いておきます!


  • アードベッグ8年の概要


・種類:ウイスキー

・カテゴリー:シングルモルト スコッチウイスキー

・価格:2万円前後
    (最終ロットは定価9500円税込)

・定価での入手難易度:高い

・アルコール度数:50.8度

・特徴:アードベッグは、アードベッグ蒸溜所でつくられるシングルモルトシリーズです。アードベッグ8年は、コミッティメンバー向けの限定商品です。

 アードベッグ蒸溜所はスコットランドのアイラ島にあります。1815年創業とかなり古くから建つ蒸溜所ですが、オーナーが色々変わったりで経営難に陥り1981年に生産を停止しました。その後も稼働と停止を繰り返し、ようやく安定して復活稼働できたのは1997年のことでした。現在はモエヘネシーディアジオ社の傘下で経営しています。
 アイラ島でつくられるウイスキーはピートを効かせたものが多く、クサイといわれたり上級者向けみたいに言われるので敬遠されることもあります。特にアードベッグは、全てのウイスキーの中でもトップクラスにそういう匂いが強いウイスキーなので、あまりウイスキーを飲まない人でも聞いたことがあるかもですね。また、冷却濾過を行わないノンチルフィルタードという方法をどのボトルにも採用していて、ウイスキー内に漂う澱も旨味成分として濾過せず使用しています。

 アードベッグはいくつかご紹介してきましたので、「アードベッグ」のタグからご覧ください。

 今回ご紹介するアードベッグ8年は、2022年〜2023年アードベッグコミッティのストアにて数量限定発売されたボトルです。何度かに分けて販売されていて、私がいただいたのは2023年の12月に最終販売とされたボトルです。
 アードベッグコミッティとは、アードベッグ愛好家(アードベギャン)のためのファンクラブみたいなものです。会費はかかりません。そして、そのアードベギャンたちの意見を聞くための「フォーディスカッションシリーズ」の一つとして、アードベッグ8年が生まれました。
 アードベッグの製造責任者であるビルラムズデン博士は、現在のフラッグシップであるアードベッグTENが存在しないパラレルワールドを想像して、今回のアードベッグ8年を手がけたそうです。つまり、if世界のアードベッグだと思って楽しむことができるボトルです。こういうの面白いですね。

 アードベッグ8年は、様々な年代の原酒を比較しながら、バーボン樽シェリー樽をメインに熟成で使用。バランスよくヴァッティングしてつくられました。アルコール度数は50.8度と高め。

 裏ラベルには、以下の文章が記載されていました。

「ポイント1:このボトルを購入されたことで、あなたはアードベッグコミッティ会員にふさわしい味覚のセンスを持つことが証明されました。
ポイント2:アードベッグを知らない人たちに、アードベッグの味わいの素晴らしさを伝導するのが正しいアードベギャンの姿です。
コミッティー会員勧誘の手続き:入会希望者には以下の入会テストを実施してください。アイラの正装で(ツイードの帽子、ホグスヘッドの樽、ゴム長靴)片手にボトル、片手にパイナップルを持ち、『全身全霊をかけて、アードベッグコミッティーへの忠誠を誓います』と唱えること。テストを受けた者だけが下記QRコードよりコミッティー登録を行うことができます。」


 ほうほう、中々に難しいテストが待ち構えているみたいですね。キフロム!
 では、パラレルワールドに飛んだ気分で飲んでみましょう。


  • アードベッグ8年 実飲
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 特別感というかマニアックな雰囲気というか、こういうデザイン私は結構好きです。

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 左からアードベッグ5年8年10年と並べて飲み比べました。8年はレモン色をしていますね。

  • アードベッグ8年の香り
 意外にもハニーとシリアルの甘い香り。グレープ、グレープフルーツの甘酸っぱさ、ミント、焚き火、灰。やや濃厚な潮気が蜜の甘さと交わり醤油っぽさもうっすら感じますね。

  • アードベッグ8年の味
 グレープガム、蜂蜜、チョコミント、メンソール、レッドペッパーブラックペッパー。余韻は明るく力強いスモーキー。刺激はかなりビリビリっときますね。
 加水をすると、蝋燭、焚き火、スモークがブワリ。刺激はまだ残りますが、ブドウの要素は人工的なニュアンスから、より自然な味わいになりました。アードベッグらしさのある焦げとビターチョコレートのコクが良い方向に伸びます。
 トワイスアップくらい加水をすると、フルーティーさがより濃く香ります。スモーキーさも刺激もまろやかになりました。
 ロックにしてみると、それぞれのパーツが強まって、ジワリジワリと舌に沁み渡る旨味がありますね。ただ薄まる前に飲んだ方が良さげでした。

  • アードベッグ8年ハイボール
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 アードベッグのハイボール大好きなので、8年もハイボールで楽しむことができて嬉しいです。いただきま〜す。
 やや渋さや苦さが目立ちます。スモーキーさなどのクセはこれでもかと感じられますが、独特な苦みの伴うクセもこれまたあります。少しそれらが後を引くものの、キレ自体はそこまで悪くもないです。


  • アードベッグ8年の感想


香り:★★★★☆☆

味:★★★★☆☆

ハイボール:★★★☆☆☆

面白さ:★★★★★★

デザイン:★★★★★☆

コスパ:★★★☆☆☆
    定価だと★★★★☆☆

宅飲みオススメ度:普通

総合点:★★★★☆☆

カイ太郎コメント:アードベッグというブランドの面白さが詰まる妙手なボトル。

  • 感想
 面白いですねぇ。このようにパラレルワールドのボトルなどと紹介された上で飲むとさらに楽しめますね。私は、アードベッグそのものの味も好きですが、このようにテーマ、コンセプトを知ってから飲むととても面白いのが、アードベッグの好きなポイントです。
 ガツンとパワフルな刺激とスモーキーがあり、アイラ全開でしたが、独特はブドウのニュアンスなど今まであまり感じたことのないパーツが今回は味わうことができました。
 特にストレートから徐々に加水して飲むと、色々な変化が起こり面白いですよ。オススメです。
 また定価販売されてほしいなと思います。アードベッグのような人気銘柄の限定品ってギョッとするくらい高価なものも多いですが、今回みたいに興味深いボトルが手の届く範囲で展開してくれると、嬉しいのですが。
 アードベッグのアン・オーが日本から消えた現在、アルコール度数を少し落として5年8年10年と定番品になったら盛り上がりそうですよね?笑
 今回も素晴らしいチョイスのプレゼントでした。とても楽しかったです。私も人への贈り物のセンスを磨きたいです。






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