本日のお酒はこちら!

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コンパスボックス
スパイスツリーです!

 今回も、コメントにてオススメいただいたシリーズです。このボトル自体結構隠れ人気なイメージがあり、リアルでも周りで「欲しいんだよね〜買おうか迷ってるんだよね〜」と話題に上がることがありました。
 そのデザインやネーミングセンスもあり、コンパスボックスは前々から気になっていたのでスパイスツリーから冒険してみましょう。


  • コンパスボックス
スパイスツリーの概要


・種類:ウイスキー

・カテゴリー:ブレンデッドモルト スコッチウイスキー

・価格:8500円前後

・定価での入手難易度:普通

・アルコール度数:46度

・特徴:コンパスボックスは、イギリスのロンドンにあるボトラーズ会社です。

 ボトラーズについては、過去に「こちら」でいくつかご紹介していますので、ぜひご覧ください。
 ザッとまとめると、色々な蒸溜所から原酒を買い取って、独自に樽熟成したりブレンドしたりして販売するタイプの会社やウイスキーを指します。

 コンパスボックスの創業者ジョングレイザー氏は、元々ジョニーウォーカーのグローバルマーケティングディレクターとして働いていました。しかし、独自のウイスキーづくりをしたいと決心し、独立。2000年にコンパスボックス社を設立しました。

 コンパスボックススパイスツリーは、ブレンデッドモルトというジャンルのため、モルトウイスキーのみを使いブレンドしています。

 キーモルトは

・クライヌリッシュ
・ダルユーイン
・ティーニニック

 でしたが、
 
 2021年3月以降にボトリングされたものは

・グレンマレイ
・トマーティン
・バルメナック

 になったそうです。私の購入したボトルの裏を見てみると、2022年10月にボトリングされたものでした。む。クライヌリッシュ推しだったんですけどね。しかし、グレンマレイなどは飲んだことがなく、バルメナックは最近気になっていた銘柄だったので苦しゅうないです。

 モルトごとにファーストフィルのバーボン樽で熟成をしますが、ブレンドした後にも胴体はアメリカンオーク、鏡板(樽の蓋みたいな部分)は焦がしたフレンチオークを組み合わせた特製カスタム樽を熟成に使用します。これにより特有のスパイシーな味わいが生まれるそうです。

 余談ですが、2005年の発売初期はインナーステイブと呼ばれる方法で樽熟成をしていたそうです。「メーカーズマーク46」でも触れたことがありますが、樽の中に乾燥した樽材の木板を数枚入れてウイスキー熟成をするという方法です。
 しかし、この方法だと「スコッチ」ウイスキーと名乗ることはできない!と協会からお叱りを受けて、現在の製法になりました。樽の中にウイスキー以外のものを入れてはいけないみたいですね。

 熟成年数の表記はないNA品で、アルコール度数は46度冷却濾過なし無着色です。

 2024年に、このスパイスツリーと、同コンパスボックスのザ・ストーリーオブ・ザ・スパニアードが終売するというニュースがありました。今のところまだ手に入りますが今後どうなることやら。復刻版に期待です。


  • コンパスボックス
スパイスツリー 実飲
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 コンパスボックスはデザインやら名前が印象に残るラインナップ多いですよね。液色は綺麗にゴールド。

  • コンパスボックス スパイスツリーの香り
 レモン、木、かなりエキゾチックなところの木材。この前ブラジルのアンブラナを嗅ぎましたが、その親戚っぽい香りがします。少しドライなタッチ。生姜料理、シナモンウッド、ハチミツ。

  • コンパスボックス スパイスツリーの味
 ビターが映えるオレンジや、グレープフルーツなどのジューシーフルーティー。一呼吸置いたら広がる広がるウッディなスパイス!これは面白いですね。本当にシナモンスティックちょっと刺しちゃいましたって感じです。こういう木のスパイス特有の、甘い風なのに舌には苦味がジワリと残るこの感覚。それすらも再現されているみたいです。余韻にはジンジャー系の香りが強く残り、意外とすんなりしたバニラの甘さも楽しめます。開けたてなのもあり、刺激はややビリビリと元気です。
 少し加水をすると、何だかよりスパイス感が増してきました。渋さや独特なビターも強まり更にスパイスツリー感を求める者たちは満たされそうです。
 トワイスアップくらいにするとようやく刺激は落ち着き、今度はオレンジのような香りや、砂糖のような甘さを強く感じるようになりました。
 ロックにすると甘さも苦さも強調されますね。青リンゴやオレンジの砂糖漬けのような味わいもでてきました。木の焦げたような苦味と同時に、若干ケミカルな苦味もあるようなないような。

  • スパイスツリーハイボール
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 ミステリアスな雰囲気漂うハイボールです。はてさて、予想できないハイボールのお味やいかに、、。
 結構甘さがあるのでとっつきやすいですね。先程のシナモンやジンジャーは優しく香り、程良い個性を出しています。
 普通にハイボールにしても美味しいのですが、個人的には少しだけウイスキーを最後に優しく注いで乗せる「フロート」をした方が、このボトルの個性がより強調されてお気に入りでした。


  • コンパスボックス
スパイスツリーの感想


香り:★★★★★☆

味:★★★★★☆

ハイボール:★★★★☆☆

面白さ:★★★★★★

デザイン:★★★★☆☆

コスパ:★★★★☆☆

宅飲みオススメ度:結構高い

総合点:★★★★★☆

カイ太郎コメント:びっくりするほどダイレクトな甘やかスパイス。

  • 感想
 樽の力なのか、ブレンドの技術なのか、こんなしっかりとスパイスの味わいを表現できるんだなと驚きの1本です。シナモン樽フィニッシュとか言われても信じちゃいそうなくらいでした。
 個人的に飲んだことがないキーモルトの数々や、中々着目してこなかったフレンチオークの樽など、今後のウイスキーライフの学びの幅も広がりそうです。コンパスボックスというシリーズ自体にもそそられちゃいました。
 オススメの飲み方はストレートからの加水と、フロートしたハイボールです。冒険心をくすぐられた方はロックもありでしょう。
 今回も非常に興味深いウイスキーを教えてもらっちゃいました。これだから同じ趣味の人同士お話しするのはサイコーに楽しいのです。
 中々に唯一無二な変わり種ウイスキー。コメントでお教えくださり、ありがとうございました!
 


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